素行調査の費用・料金や調査方法などを詳しく解説します
素行調査の目的は、自分自身や大切な人の身を守ることにあります。
日々の生活を送る上で関わりを持つ他人について、私たちは思うよりも知らないものです。
たとえば重大事件が起きた際でも、容疑者の印象を聞かれた知人が「あの人がまさかあんなことを……」などと答えている光景は珍しくありません。
新しく雇い入れようとする人は、信用できる人でしょうか?
娘や息子が連れてきた交際相手は、真っ当な人間でしょうか?
暗い顔をしている子供は、クラスメートと馴染めているのでしょうか?
仕事や生活の上で自分と関わる相手を知っておくことにより、未然に防げる被害があるかも知れません。
少しでも不安をなくしたい……。そんな時に役立つのが素行調査です。
本記事では、以下のようなポイントについて一通りの解説を行います。
- 素行調査とはどのようなものか
- どのような場合に素行調査を依頼すればいいか
- できるだけ安く質の良い素行調査を依頼する方法
素行調査の依頼を考えているものの、何をどう頼めばいいのかわからない。
自分の置かれた状況が、素行調査を依頼すべき場合に当たるのかがわからない。
素行調査の相場がわからず、なるべく安く真っ当な業者を選ぶ手掛かりがほしい。
このような方の疑問にお答えしていきますので、ご覧ください。
目次
1.探偵の素行調査とはどんなもの?
(1)「素行」とは何か
「素行」とは、「普段の行い」を指します。
ですが、探偵に依頼して調べることのできる「素行」は、もっと広い意味を持ちます。
①相手の素性
「相手がどういう人間なのか」を調べます。
性格や人間性、どのような人間関係を有しているか、学歴、経歴、親族関係、借金の有無、育ってきた環境など、様々なことを明らかにしていきます。
プライバシーに関すること、たとえば具体的な借金額についてまでは調べられませんが、「関わりを持つのに相応しい相手かどうか」の判断材料は得られます。
②相手の所在
「相手がどこに居るのか」を調べます。
居住地や出身地、現在地といった所在場所についての調査を通じて、連絡を取りたい相手を探し出したり、不貞行為を暴いたりするものです。
浮気調査や人探しなどとも関わってきます。
③相手の行動
「相手がどういう行動を取っているか」を調べます。
勤務先への移動の流れや退勤後の行き先、どのような店に通っているか、休日はどのように過ごしているか、旅行先での振る舞いといった事柄について調査していきます。
相手がどこへ行き、誰と何をしているか探ることで、示談交渉の材料や裁判時の証拠を集めることもできます。
素行調査では、これらすべてを「素行」といいます。
(2)探偵の行う素行調査の特徴
素行調査に関して、「探偵ならでは」の優れた点はどこにあるのでしょうか。
①調査についての膨大なノウハウがある
まず、何と言っても素行調査のノウハウが段違いです。
あなたが素行調査をしようと思っても、何をどうすればいいのかよくわからないのではないでしょうか。
実際、未経験の素人でも簡単に素行調査ができるなら、プロの探偵など存在しないはずです。
具体的な方法については後述しますが、探偵事務所では専門の調査員と道具を駆使して的確で迅速な調査を進めていきます。
その結果を丁寧な報告書としてまとめてもらえるので、あなた自身は一歩も動かずに事実を明らかにすることができます。
②有効かつ合法的な証拠を得られる
次に、有効で合法的な証拠を得られるという点が挙げられます。
ポイントは「有効」で「合法的」という部分にあります。
素行調査の目的には、単に調査対象の相手の素行を知りたいというだけではなく、示談交渉や裁判の際の材料ないし証拠を得たいというものもあります。
そして交渉の材料や裁判の証拠としたい場合、相手の権利を侵害して得た違法な情報は、材料や証拠として扱えないことがあるのです。
この、得られる情報が有効で合法的な材料・証拠となるかどうかの判断は非常に難しく、プロである探偵に任せるのが確実です。
③幅広い人脈を有している
さらに、人脈の幅広さが違います。
あなたも家族や友人、職場での同僚といった人間関係は有しているでしょうが、それらは素行調査のために構築したものではないですよね。
得られる情報に関しての信用性や信頼性の問題もありますし、情報の鮮度という問題もあります。知りたい情報について、どこまで深くアプローチできるかという深度の問題もあるでしょう。
探偵事務所の持つ人間関係は、確実な情報を得るために形作られたものです。
加えて、大手の事務所なら全国に広がる情報網を有していますから、対象者の移動距離が大きい場合でもしっかりとした調査が可能です。
以上をまとめると、探偵の素行調査とは、「プロフェッショナルとしてのノウハウや幅広い人脈を駆使して、相手の素性や所在、行動を調べ、示談交渉や裁判時にも有効な証拠としてまとめ上げること」であるといえます。
2.素行調査はどんな状況で依頼するの?
(1)素行調査を依頼すべき状況とは
素行調査を頼むにも費用や時間が掛かります。
そのため、単に何となく好奇心を満たしたい、という理由で素行調査を依頼する人は多くないでしょう。
素行調査を依頼すべき状況というのは、相手について知ることが利益になる場合、もしくは相手について知らないでいることが不利益となる場合です。
もちろん、その両方を兼ねる場合も少なくありません。
多くの場合、すでに一定の関係性を持っている相手か、これから結びつきが強くなりそうな相手が調査の対象とされます。
具体的には、ビジネス関係と親族関係です。
順にみていきましょう。
(2)ビジネス関係
ビジネス関係において、相手とすでに一定の関係性を持っている場合としては、従業員について調べたいといったケースが考えられます。
- 浮気や不倫、私的流用などの懲戒事由にあたるような問題行動がないか
- 昇進させる、幹部候補とするにあたって、後のトラブルとなりそうな素行がないか
- きちんと業務に専念しているか、能率が上がらない原因はどこにあるのか
このように、「現時点で問題点がないかどうか」ということを調査する場合もありますし、「すでに存在する問題の原因はどこにあるのか」を調べる場合もあります。
また、相手とこれから結びつきが強くなりそうな場合としては、取引先や採用時について調べたいといったケースが考えられます。
- 新規取引先の経営者に素行不良や資金繰りに問題があるような様子がないか
- 新卒採用を予定している相手に企業ブランドを失墜させるような問題がないか
- 中途採用を予定している相手のキャリアが本当かどうか
取引を開始したり組織の一員として迎え入れたりといったように、今後関係性を深めていこうとする相手の素行を調べることで、後のリスクを軽減することが可能です。
(3)親族関係
親族関係において、相手とすでに一定の関係性を持っている場合としては、家族や親戚について調べたいといったケースが考えられます。
- 配偶者(夫・妻)が普段誰と会って何をしているのかを知りたい
- 息子や娘の素行や友人関係について、いじめなどの問題がないかどうかを知りたい
- 親戚が財産を分け与えるのに相応しいかどうかを知りたい
また、相手とこれから結びつきが強くなりそうな場合としては、結婚を前提とした交際をしている者について調べたいといったケースが考えられます。
- 息子や娘が連れてきた相手の家庭環境や財産状況に問題がないか
- 親の再婚相手の財産状況に問題がないか
- 養子や養親について、信用のおける相手か、素行に問題がないか
親族関係に入るということは、いずれ遺産相続などの問題も絡んできますし、家の名誉に関わってくることもあります。
特に結婚を前提とする交際の場合、「何となく気に食わない」というだけで破談とするのは難しいものですから、説得をするための証拠が重要となるのです。
3.素行調査と浮気調査の違いは?
(1)どちらを依頼すればいいのか?
配偶者がどうにも怪しい行動を取っている。
何をしているのか調べたい……。
このような場合、素行調査と浮気調査のどちらを依頼すればいいのでしょうか?
これは「何となく胃のあたりが重いが、内科と胃腸科のどちらへ行けばいいのか」というのと似ています。
探偵事務所には素行調査と浮気調査をどちらも扱っているところも少なくないため、少し悩ましく思われるかも知れません。
そこで、素行調査と浮気調査の違いについて詳しくみていきましょう。
(2)素行調査の一部としての浮気調査
素行調査とは、調査対象者の素性や所在、行動を広く調べてゆくことをいいます。
対して浮気調査とは、文字通り配偶者が浮気(不貞行為)を行っているかどうかを調べてゆくことです。
配偶者の所在や行動の調査は、浮気の有無を探ることにも繋がりますから、両者は共通したところがあります。
しかし、素行調査と浮気調査には3つの異なる点があるのです。
①調査対象の範囲
まず、素行調査は対象者の素行全般を調査対象とするのに対し、浮気調査は浮気に関する素行に限定して行われるという違いがあります。
たとえば妻が日中にスーパーで万引きし、その後どこかの男と待ち合わせてホテルへと消えていったとします。
素行調査は万引きの件も詳細な調査対象となりますが、浮気調査では「男と待ち合わせてホテルへ消えた」という部分のみが主な調査対象となります。
当然、素行調査のほうが調査対象は広い反面、費用が高くなったり報告の密度がやや薄くなったりしがちです。
浮気調査は浮気に特化して調査するため、浮気に関する行動は詳細に調査できます。
②調査の前提
素行調査の前提には、必ずしも素行不良の疑いがあるわけではありません。
「問題があるかも知れないし、ないかも知れない。けれどもこれから関係性を深めるにあたって、念のため調べておこう」という動機からの依頼も多くあります。
これに対し、浮気調査の前提には浮気の疑いがあります。
それなりの費用も掛かりますし「浮気されているかも知れないし、されていないかも知れないが、一応調べておこう」という依頼者はあまりいないでしょう。
この前提の違いは、調査の詳しさの違いとなって表れます。
浮気を実際にしている者であれば、それなりの警戒はしていますから、調査をする探偵の側も高度な慎重さが求められます。
加えて、対象者にとって知られたくない情報が得られる可能性も高くなるのです。
③調査の目的
素行調査の場合、対象者の素行に何か問題がないか、何かのトラブルに巻き込まれていないかを調べるものですから、必ずしも証拠を得なければならないわけではありません。
「調べた結果、何も問題はなかった」というのでも構わないのです。
これに対し浮気調査の場合、浮気の立証に続き、慰謝料の請求や離婚といったことも視野に入ってきます。
そのため、法的にもきちんと有効と見なされる証拠を手に入れる必要があります。
このように、素行調査と浮気調査の目的の違いは、最初からしっかりした証拠を得る必要があるかどうか、という点にあるのです。
(3)「何を調べてほしいか」により使い分けを
結論としては、浮気や不倫に特化して調べたいのであれば浮気調査を、素行全般を隈なく調べたいのであれば素行調査を選ぶのが妥当です。
たとえば浮気の有無だけが重要なのではなく、養育権を巡って争うような場合は、「浮気以外にも様々な問題行動があるため親権者として相応しくない」という主張をしていくことも考えられます。
そういった目的があるのであれば、素行調査という形で素行全般を洗ってゆくのが適していることもあるでしょう。
素行調査にも浮気調査にもそれぞれ一長一短があります。
ご自身の置かれた状況に照らし、より適切な調査を依頼なさるのが良いでしょう。
4.素行調査の費用相場はどのくらい?
(1)素行調査の料金形態
日頃から探偵事務所と懇意にしている方というのもそう多くはありません。
そのため、探偵事務所に調査を依頼した場合の費用相場もわかりにくいと思われがちです。
そこで信用のおける事務所では一定の料金形態を設け、きちんと説明してくれます。
一般に、探偵事務所側で採用されている料金形態は以下の3つです。
これらの費用に、実費などを加えた金額が最終的な料金となります。
- 時間料金制
- パック料金制
- (完全)成功報酬制
それぞれの料金形態ごとの特徴と費用相場を、順にみていきましょう。
(2)時間料金制
時間単位や日数単位で料金を算出する料金形態です。
調査員が稼働した実時間で算定する場合と、「1日につき○○時間」と定め、日にちで算定する場合とに分けられます。
また、時間料金に加えて基本料金を設定している探偵事務所もあります。
この料金形態の利点は、費用算定の根拠が比較的はっきりしていることです。
特に短期間の調査においては料金が安くあがることもあり、区切りのある案件に適しています。
反面、長期にわたる調査ではどんどん費用がかさみ、思わぬ高額の請求となることもあります。
調査対象の情報が乏しい、確実な証拠がほしいといった、調査の長引きそうなケースでは選ばないほうがいいでしょう。
時間料金制を採る事務所では、調査員2名を稼働させるとすると、1時間あたり2万円前後が相場となります。
(3)パック料金制
素行調査に必要な一通りのサービスをパッケージとして購入するという料金形態です。
時間料金制がバラ売りだとすれば、パック料金制はまとめ売りと捉えられます。
一定期間の調査サービスに対して料金を算出し、支払うこととなります。
この料金形態の利点は、時間料金制に比べて単位時間あたりの費用が安く済むというところにあります。
「10コ買ったら1コおまけ」のように、調査サービスをまとめて買い上げる形となるので安くできるわけです。
また、何をどのくらい依頼すればいいのかわからないという場合も、パック料金であれば楽に決められます。
反面、パック料金として依頼した結果、思ったより早く調査が完遂されたとしても、金額が安くなることはありません。
調査対象に関する情報が豊富に揃っている場合や、ある特定の日時だけを入念に調査すれば足りるというような場合には向いていないでしょう。
パック料金制での費用相場としては、調査員を2名とすると、1日あたり8万円前後となります。
また、3日あたりでは20万円前後となり、期間が長くなればなるほど単位時間あたりの料金としては安くなっていきます。
(4)(完全)成功報酬制
成功報酬制には、成功した時のみ報酬を請求されるという「完全成功報酬制」と、実費や基本料金(着手金)とは別に、調査が成功した場合に一定額が加算されるという「成功報酬制」とがあります。
時間料金制やパック料金制との一番の大きな違いは、費用の発生が調査の成否に左右されるという点です。
もちろん、プロである探偵事務所としては調査の成功に自信を持っているでしょう。
しかし、どんな名医でも100%手術が成功するとは断言できないのと同じように、絶対に調査が成功するとは言い切れないわけです。
依頼者からすると、(完全)成功報酬制の場合には、仮に失敗したとしても損をするのは時間だけという利点があります。
予め成功報酬額に納得さえしていれば、時間料金制のように「調査が長引いて思わぬ高額費用が発生した」というリスクはありません。
ただし、注意をしておかねばならないポイントがあります。
それは何を「成功」とするか、の合意を取っておくことです。
特に素行調査では、予め疑いが濃厚な浮気調査などと異なり、「何も問題行動はなかった」という調査結果が出ることも少なくありません。
ですが、訴訟や示談交渉などを見据えた調査依頼の場合は、裁判上でも使える証拠を手に入れたいはずです。
素行調査の依頼目的を考え、どういう結果が出たら「成功」したといえるのかは、きちんと探偵事務所側と打ち合わせておく必要があります。
また、悪徳事務所では、成功の定義を逆手に取って調査期間を引き延ばす、依頼者都合でのキャンセルに持ち込んで返金を拒否する、といったトラブルもありますので、注意しなければなりません。
(完全)成功報酬制の場合、着手金を要するところでは4万円前後、成功報酬額は調査の難易度にもよりますが20~80万円程度を見ておくといいでしょう。
5.素行調査の費用をできるだけ安くするには?
(1)調査に掛かる諸費用をきちんと理解する
家計費を抑えるには、まず収入と支出をしっかりと把握するのがコツだといわれます。
お金がいくら入ってきて、何にどれだけのお金を使っているのかを知ることで、必要な出費と無駄な出費を分けることができるからです。
素行調査の費用を安くするのもそれと同じです。
まず、探偵事務所の料金形態を理解します。それにより、自分の状況にもっとも適したプランを選択できるでしょう。
次に、何に対して費用が発生しているのかを知ります。
素行調査の費用としては、調査料金と諸経費、そして手数料が挙げられます。この具体的な内訳を確認していきましょう。
①調査料金
調査料金には、「着手金」と「基本料金」があります。
着手金とは、調査の成否を問わず、素行調査に取り掛かること自体に生じる費用です。
見積もりや打ち合わせといったものにも時間と労力は掛かりますので、これを着手金という名目で請求するというのが基本です。
事務所によっては個別に着手金という費用を設けず、一括して調査費用に含めるところもあります。
基本料金とは、いわゆる報酬のことで、完全成功報酬制であれば調査の失敗時には一切掛からないこととなります。
基本料金には、人件費や技術費、機材費などがあります。そのうちの大部分を占めるのが人件費です。
人件費とは、特に実働する調査員に掛かる費用をいいます。
具体的な相場としては、調査員1名につき1時間あたり5000~1万円ほどとなりますが、ある程度きちんとした調査を行う事務所では、調査員が単独で調査にあたることは多くありません。
調査対象者の見逃しといったアクシデントの生じるおそれがあるためです。
そこで、調査の難易度等に応じて、調査員が2~4名ほど動くこととなります。
②諸経費
人件費以外で調査に費やした諸々の物品に掛かる費用です。
機材のリース代や文具代、テープ・カメラフィルム代、車両を用いるならガソリン代や高速料金に駐車料金、交通機関を用いるならタクシー代や電車の運賃、飛行機や船などの料金といったものが挙げられます。
これも事務所によっては一括して基本料金内に収めてしまうこともあります。
ただ、経費は本来その調査に使用した分しか発生しないので、見積もり時や請求された時には納得がいくように確認するといいでしょう。
③手数料
調査そのものではありませんが、様々な作業に対して掛かってくる費用が手数料です。
代表的なものとしては、書類作成費があります。
調査の結果は報告書という形でまとめられ、場合によっては示談交渉や裁判上の争いにも用いられます。
この時、いくら調査自体が的確でも、それを記した報告書の記載がはっきりしないものだと、証拠としての能力は著しく落ちてしまいます。
また、写真や録画などのデータも鮮明なものを添付する必要があります。
こうした作業にも技術は求められますので、費用が発生するのです。
(2)費用の見積もりと相場の把握
何に対して費用が発生するのかを理解した後は、見積もりを取りましょう。複数の事務所から相見積もりを取っておくと確実です。
この際には、上述したような素行調査の費用相場も把握しておきましょう。
「見積もり」と「費用相場」、そして「各種費用の理解」という3要素を照らし合わせることで、請求される料金が適切なものかを判断できます。
素行調査の料金というのは、法律などで厳密に定められているわけではありません。
そのため、他の探偵事務所一般ではどれくらいの料金となっているのかという相場が重要となってくるのです。
なお、公的機関ではありませんが、多くの探偵事務所が所属している業界団体の一つ、「一般社団法人 東京都調査業協会」では、浮気・素行調査に関する調査料金水準についてのアンケートが執り行われたことがあります。
期間は2005年3月末とかなり昔ですが、こうした料金水準や相場に関してのデータというのはあまり多くないため、現在でも参考となるでしょう。
これによれば、たとえば調査員2名の場合、1時間あたり2.0万円以上~2.5万円未満の水準が36%と、もっとも多くなっていることがわかります。
また、見積もりに関しては、2007年6月から施行されている「探偵業の業務の適正化に関する法律」(探偵業法)において、以下のような規定があります。
契約の前には「探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の概算額及び支払時期」を「書面を交付して説明しなければならない」(第8条第1項7号)
参考:探偵業法
※PDFが開きます
すなわち、調査料金について事前に書面で説明してくれない業者は、探偵業法に違反しているということになるのです。
後述するように、法律に則った営業を行っている探偵事務所かどうかは非常に重要ですので、悪徳事務所に騙されないように覚えておくといいでしょう。
(3)依頼内容の合理化を行う
調査費用、相場、見積もりについて踏まえた上で、素行調査の費用を安くする方法として一番重要なのは、依頼内容の合理化です。
たとえば家計費を抑えるとするなら、必要なのは無駄を省くことですよね。
家賃や電気水道ガス代、食費、通信費など、どうしても払わなければいけないものは削るにも限度があります。
それに対して、遊びや趣味の出費は少し我慢して抑えることも可能でしょう。
素行調査の費用に関しても同じことが当てはまります。
依頼内容の合理化とは、調査において生じる無駄を省くことなのです。
具体的には、日時、場所、対象の限定こそが無駄な調査を避けることに繋がります。
①日時の限定
第一に、素行調査を行う期間が長ければ長いほど、費用は多く掛かるようになります。
これは調査員の稼働時間が長くなるためであり、時間料金制は言うまでもなく、パック料金制でも期間を多く設定すればするほど費用は増すでしょう。
そこで、素行調査の期間を区切り、本当に調べたい時だけをじっくりしっかりと調べてもらうというのが大事です。
たとえば退社後から帰宅までの素行を調べたいのなら、朝から昼までの時間は外すというように、調査日時を絞っていきましょう。
②場所の限定
第二に、調査すべき場所の範囲が広ければ広いほど、移動費用も掛かりますし、調査の難易度も上がります。場合によっては調査員の数を増やして対応する必要が生じます。
とにかく幅広く、網羅的に調べてほしいというのではなく、一定の疑惑の証明のための素行調査であれば、調査場所の範囲を指定することも考えましょう。
③対象の限定
第三に、調査対象者に関する情報が曖昧であれば、調査員側でも見落としや誤認といったアクシデントの生じる可能性があります。
誰の素行を調査してほしいのか、顔や背格好はもとより、性別、氏名、住所、生年月日、血液型、趣味、通学・通勤ルート、自家用車の有無、車種、行きつけの店、交友関係といったあらゆる情報を探偵事務所へ伝えておくようにしましょう。
それだけではなく、素行調査を行いたい相手が身近な家族や恋人などの場合には、クレジットカードの明細や、メールなどのコミュニケーションツールでのやり取りといった情報を探偵事務所に伝えることで、調査の精度が向上します。
(4)安ければそれでいいか?
調査費用を「できるだけ安く」ということですが、限度を超えて安価な料金を示してくる探偵事務所には要注意です。
たとえば、1万円で仕入れた商品を8,000円で売るお店はありませんよね。
時給5,000円の給料で人を雇って、1時間あたり5,000円未満の利益しか得られなければ、会社は倒産してしまいます。
格安の料金で利益を生み出すには、商品やサービスの品質を落とす以外に方法はありません。
探偵事務所もまた同じです。
相場から大幅に下げられるとすれば、それは「調査員の数が少ない」「調査員に素人(バイトなど)を採用している」「調査時間を水増ししている」といった理由があるはず。
人か時間か、もしくはその両方を削っているのでしょう。
一定の品質のサービスや証拠を得られないのなら、そもそも素行調査を依頼すること自体が無意味です。
料金は大事ですが、料金の安さ「だけ」で選ぶのは危険なのですね。
質の悪い探偵事務所に引っ掛からないためにも、見積もりや相場観を得ておくことが大事です。
6.探偵は素行調査をどのような方法でするの?
(1)合法的な3つの調査方法とは
いくら顧客から依頼されて業務を行っている探偵とはいえ、違法な調査はできません。
探偵業法にも、その第6条にこう示してあります。
「探偵業務を行うに当たっては、この法律により他の法令において禁止又は制限されている行為を行うことができることとなるものではないことに留意するとともに、人の生活の平穏を害する等個人の権利利益を侵害することがないようにしなければならない」
盗み見や盗聴、窃盗といった犯罪は、いくら調査のためであってもしてはならないのですね。
そこで、探偵が合法的に行える調査方法は3つあります。
それは「張り込み」と「聞き込み」、そして「尾行」です。
順にみていきましょう。
(2)張り込み
張り込みとは、調査対象者の居住地付近や立ち寄り先などに予め待機し、対象者がいつ家を出たか、いつ出先に立ち寄ったか、といったことを調査する方法です。
張り込みはどうしても待機時間が長くなるため、対象者から不審に思われないよう、調査員を入れ替えたり、場所をこまめに変えたりといったテクニックを要します。
服装を変えたり変装をしたりもします。
また、立ち寄り先への張り込みは、調査対象者が現れなければ空振りとなってしまいますので、後述する尾行と合わせて連携をするといった技も重要です。
(3)聞き込み
聞き込みとは、調査対象者の関係者に対して、対象者の評判や人柄、経歴などといった情報を、プライバシーの侵害に当たらない範囲で聞くという調査方法です。
直接の聞き込みもあれば、電話やメールを使用することもあります。
聞き込みの注意点はもっぱら2つあります。
1つは、素行調査をしているということが聞き込みの相手に気付かれないようにすること。
これは、聞き込みの相手方から調査対象者に「あなたは素行調査されているよ」という情報が流れてしまっては、調査に支障が生じるためです。
あくまでも素行調査とは無関係を装って、自然な形で質問を投げ掛ける必要があるのです。
もう1つは、聞き込みで得た情報の信頼性をきちんと確認するということです。きちんと裏とりをするのです。
いくら自然に質問をできたとして、相手方には探偵の質問に対して正直に答える義務はありません。嘘かも知れませんし、デタラメかも知れないのです。
探偵は聞き取った情報を、情報提供者の信頼性も含めて精査し、場合によっては複数人から得た情報と照らし合わせて判断する必要があります。
(4)尾行
探偵の捜査といえば、やはり多くの方が思い浮かべるのが、この尾行ではないでしょうか。
尾行とは、調査対象者の後を追いかけ、行動や行き先、接触した相手などを調べるという調査方法です。
徒歩による尾行もあれば、車両を用いた尾行もあります。
尾行の難しさは、相手に気づかれないことと、相手を見失わないこと。この二点に尽きます。
警戒している相手を尾行する場合には、より慎重に後をつけていく必要がありますし、見失わないためには、つかず離れずといった距離を保たねばなりません。
気づかれないように距離をたくさん取ると、見失ってしまう危険性も高まります。
人混みでの尾行や、車両による尾行では、誤認したり引き離されたりしないように、複数のグループが連携しながら追うこともしばしばあります。
7.探偵に依頼する前に無料相談は可能?
(1)依頼すべきかどうか判断するために
素行調査は依頼者だけで完結するものではなく、調査対象者との関係性も絡んできます。
素行調査の途中で対象者に気づかれてしまっては、その後の調査も困難になりますし、依頼者と対象者との人間関係も悪化する可能性があります。
それゆえ、少しでも信用のおける探偵事務所に相談したいと思われるのは当然のことでしょう。
場合によっては、複数の事務所から相見積もりを出してもらうこともあります。
そんな時、依頼前の相談のたびに料金が掛かってしまってはなかなか厳しいですよね。
そこで、無料相談の活用がポイントとなります。
(2)探偵事務所の実施している無料相談
結論から言うと、依頼前の無料相談は可能です。
Web上でも、探偵事務所のサイトでは無料相談を謳っているところが複数見つかることでしょう。
無料相談で相談できる内容は、
- 素行調査が必要かどうか
- 依頼内容に合わせてどのような素行調査を実施するか
- どういった料金形態(プラン)を採択するか
- どのくらいの期間調査をしてもらうか
といったことです。
調査内容や期間についてはアドバイスもしてくれますし、見積もりも出してくれます。
この時、見積もりの根拠まで明快に教えてくれる探偵事務所は、信頼性の高い事務所と判断してよいでしょう。
実際に料金が発生するのは、依頼をすることに決め、契約を結んでからの話です。
無料相談を実施している探偵事務所では、その前の段階で料金が掛かることはありませんので、安心してご相談なさってください。
(3)無料相談の利点
特に何らかの不安や疑いを前提とする素行調査の場合ですと、依頼者の精神状態も少なからずダメージを受けているケースがあります。
とにかく探偵事務所に相談してみることで、不安や疑いを晴らすにせよ、事実を明らかにするにせよ、指針が決まるために悩みが一定程度解消するという効果があります。
ただ悩みを抱えているだけでは、事態は進展しません。
何かを変えたい、一歩を踏み出したいという方は、まずは無料相談を実施している探偵事務所へと足を運んでみられてはいかがでしょうか。
8.相談前に準備しておくと良いものは?
(1)調査内容を決めるための「情報」と「目的」
探偵事務所への相談とは、要するに調査を依頼するかどうか、依頼するとしてどのような調査内容とするか、を決めるためのものです。
依頼の要否と調査内容を決定するには、判断材料が必要です。それが「情報」と「目的」です。
情報とは、調査対象者に関する個人情報と、調査に関わる行動や言動、データなどです。
目的とは、調査によって何を明らかにしたいのかということです。
たとえば、調査対象者の外貌や年齢、職場といった個人情報の他に、「○○へ行きたい」「××さんと最近親しくしている」といった情報があれば、行動の手掛かりとなるでしょう。
あるいは、通勤の際に利用する電車の路線などがわかっていれば、追跡や待ち伏せも容易になります。
また、個人的な交渉をするための素行調査と、裁判を前提とした素行調査では、証拠の内容や質も変わってきます。
目的の設定は、調査の程度や深度とも関わってくるのに加えて、何が判明すれば調査は完了(成功)するのかという部分(ゴール)を左右するものです。
(2)具体的に用意しておくと良いもの
以上を前提として、探偵との相談の前に準備しておくと良いものや情報には、以下が挙げられます。
- 調査対象者の顔写真
- 氏名やあだ名、ニックネーム、ハンドルネームなど
- 現在の年齢、生年月日
- 出身地(方言の有無)
- 身長、体重、太っているか痩せているかなど
- 髪型、髪の長さ・色
- 服装(普段着、仕事着)
- 靴、かばん(大きさや形状、色、ブランドなど)
- 眼鏡を掛けているか(コンタクトを使用しているかどうか)
- 趣味、嗜好
- 自宅・実家の住所
- 住居の種別(戸建、集合住宅、寮など)
- 交通手段(徒歩、車、自転車、バイクなど)
- 最寄り駅(自宅、勤務先)
- 駐車場、駐輪場(集合住宅であれば具体的な位置も)
- 用いている自動車や自転車、バイクの車種、大きさ、色、ナンバーなど
- 勤務先の住所・業種・勤務内容
- 出勤・退勤の時
- 休日の日時・曜日(不定休の場合)
- 通常帰宅する時刻
特に顔写真は調査対象者を特定するのに必要で、かつ言葉ではなかなか伝えるのが難しい情報ですから、できる限り用意しておくことを推奨します。
9.素行調査依頼から調査報告までの流れは?
素行調査には、大きく分けて6つのステップがあります。
(1)(無料)相談・見積もり
契約前の相談は無料という探偵事務所も多いです。
また、電話相談と対面相談とがあり、素行調査の要否の相談や具体的な料金プランなどの打ち合わせを行いたいのであれば、対面で情報を示しながらの相談が適しているでしょう。
見積もりについては単に値段だけではなく、調査員は何名にするのか、調査期間はどのくらいにするか、といったことまで含めて話し合っておくのが大切です。
相見積もりも取っておくといいでしょう。
(2)契約
相談や見積もりを経て、どの探偵事務所に依頼するかを決めれば、次に契約のプロセスへと移ります。
改めて情報や要望を基に調査内容を詰めていき、実際の調査費用を算出してもらいます。
契約内容と、それがきちんと契約書に記載されているかどうかを確認してから、契約を結ぶようにしましょう。
契約締結後の内容変更やキャンセルはトラブルの素になりかねないので、慎重に行うようにしてください。
(3)調査に取り掛かるための下準備
依頼者の提供した情報の確認、尾行や張り込みの際のルート確認、機材や車両の準備といった下準備を行います。
素行調査では迅速性と確実性が大事ですので、調査対象者に事が露見しないように調査を進めるためにも、下準備は欠かせません。
(4)調査・中間報告
上述のように、張り込みと聞き込み、尾行といった方法を駆使しながら調査を進めていきます。
調査期間によっては、依頼者へ中間報告を行います(即日で調査が完了する場合などは、中間報告がなされないこともあります)。
(5)調査の完了
調査目的を達成できた場合、晴れて調査の完了となります。
特に(完全)成功報酬制の料金形態を採っている場合、このステップは大きな意味を持ちます。
本当に調査の目的は達成されているか、証拠などは得られているか、追加で調査を実施する必要はないか、といった点を再度確認するようにしましょう。
(6)調査結果の報告
調査の結果は、調査報告書という形で引き渡されることとなります。
これについては、次項で詳述します。
10.探偵からはどのような形で報告されるの?
(1)中間報告と結果報告
探偵からの報告は、中間報告と結果報告とに分けられます。
中間報告は、調査期間が一定以上の長さの場合に、進捗報告と状況報告を兼ねて行われるものです。これは口頭でなされることが多いですが、場合によっては中間報告書という書面の形で引き渡されることもあります。
結果報告は、調査が完了してから総まとめとしてなされるものです。これは調査報告書という形で提出されます。
文章や画像、動画が含まれるため、冊子やDVDといった形状で渡されるのが一般的です。
それぞれの報告内容としては、調査対象者がいつ、どこで、何をしたのかが、時系列に沿って記されているのが通常です。
(2)調査報告書の注意点
調査結果の報告書は、きちんと作成されているかをチェックしましょう。
文面に関しては、調査対象者の行動の流れや接触した相手とのやり取りなどがわかりやすく書かれているか、がポイントです。
画像や動画に関しては、日付がしっかり記載されているか、鮮明に写(映)っているか、などが重要となります。
特に法廷での証拠としたい場合には、調査対象者がいつどこでどのような行動や言動を取ったかが、疑いの余地なくしっかりと証明できるようになっていなければなりません。
ブレていたりピンぼけしていたりする写真などでは証拠にならないので、注意が必要です。
ちなみに、慰謝料や損害賠償請求を考えているという場合、請求権には3年間という時効があります。
この時効は請求の根拠である不法行為等を知った時からカウントされるため、調査報告書という形で証拠を受け取ってから3年間と捉えてよいでしょう。
つまり、調査報告書に添付された証拠が有効なのは3年間なので、その点には気をつけてください。
11.探偵事務所からのアフターフォローはある?
(1)2つのアフターフォロー
素行調査のアフターフォローとは、どのようなものでしょうか。
端的に言えば、調査の結果を知ってしまった依頼者が、今後どのようにしてゆくかをサポートするのが、アフターフォローです。
探偵事務所が調査後に依頼者へ行うフォローとしては、2つのものが考えられます。
1つ目は弁護士の紹介です。
2つ目は相談員・カウンセラーの紹介です。
順にみていきましょう。
(2)弁護士の紹介
たとえば素行調査の結果として、配偶者の浮気や子供のイジメ被害などが判明したとします。
その場合、問題が明らかになっておしまいというのではなく、浮気やイジメに対処してゆかなければなりません。
アフターフォローの行き届いている探偵事務所では、離婚問題やイジメ問題に詳しい弁護士を紹介することで、依頼者の方をサポートしてくれます。
あるいは、会社の従業員の素行を調べてみたところ、就業規則違反や横領などが判明したとしましょう。
こうしたケースでは、労働法や会社法、刑事法を専門とする弁護士を紹介してもらえます。
いずれも個人で訴訟などの対応をしてゆくことは非常に困難ですし、依頼者には弁護士に伝手がないことも珍しくないため、悩んだ時は積極的にサポートを受けていくといいでしょう。
(3)相談員の常駐、カウンセラーの紹介
浮気調査などでも同様ですが、夫婦関係や友人関係について調査をした結果、好ましくない結果が判明したとします。
すると、依頼人の側も少なからず精神的なダメージを負うことが考えられます。
探偵事務所の中には、単に調査だけを行えばいいというのではなく、依頼者の問題解決という広い目的意識で業務サービスを行っているところもあります。
そうした事務所では、人間関係でダメージを負った依頼者が気持ちよく過ごしていけるように、相談員を常駐させたり専門のカウンセラーを紹介したりといったフォローを行っているのです。
アフターフォローを実施している探偵事務所では、ホームページなどで提携先の弁護士事務所やカウンセラーを掲載しているので、調べてみましょう。
また、依頼の相談時にアフターフォローサービスがあるかどうかを訊ねてみるというのも手です。
12.素行調査に強い探偵事務所はどうやって探すの?
(1)質の高い探偵事務所の探し方
素行調査には決して安くない料金が掛かりますので、探偵事務所選びでは絶対に失敗したくないものです。
では、素行調査に強く、良質の調査を行ってくれる事務所はどのように探せばいいのでしょうか。
ポイントは3つあります。
- 探偵業届け出証明書があること
- 調査内容や調査費用の説明
- 調査実績(解決件数)
以下、順にみていきましょう。
(2)探偵業届け出証明書の存在
探偵業法の第4条には、探偵業者は営業所ごとに当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に、一定の事項を記載した届出書を提出しなければならないという旨の規定があります。
そして届け出をした探偵業者は、公安委員会から「探偵業届け出証明書」が交付されるのです。
この探偵業届け出証明書は、合法的に探偵業を営む上で必須のものです。
したがって、探偵業届け出証の番号がどこにも示されていない探偵事務所は、もぐりの可能性が疑われます。
探偵業届け出証明がなされていることは、探偵業者としての前提のようなものですから、真っ先にチェックしておきましょう。
(3)調査内容や調査費用の説明
素行調査の依頼に関してトラブルが生じるとすれば、それは調査の内容か調査費用かのいずれかです。
悪徳事務所ならば敢えて説明をしっかりせず、不十分な調査で不当な高額請求をしてくるかも知れませんが、そうでなければ打ち合わせ不足のケースがほとんどです。
どんな調査をどれくらい行うのか、いくら掛かるのかという部分は契約の重要な部分ですから、何度も入念にチェックするようにしましょう。
その上で、料金の算定根拠や費用の内訳をしっかりと示してくれる事務所なら、調査自体の質にも信用が置けると考えられます。
費用・料金に関していい加減な事務所は、調査に関してもいい加減である可能性が高いものです。
素行調査を依頼する側として、相談や見積もりの時に不明点があったなら、きちんと質問し、納得するようにしましょう。
(4)調査実績(解決件数)
最後に、何と言っても実績です。
探偵の調査業務の質については、一見して明らかにわかるような判断要素はありません。
ですが、依頼者としては素行調査がしっかりと行われ、問題が解決すればいいわけです。
だとすれば、調査実績こそが一番の指標となるはずです。
探偵事務所の取り扱う案件というのは、その性質上なかなか利用者の口コミなどが出にくいところがあります。
「私は配偶者に浮気されているのではないかと思い、調査を依頼しましたが、やっぱり浮気されていました! それがわかって満足です!」などと実名で周囲に宣伝して回る方もあまりいないでしょう。
とはいえ、案件を扱えば扱うほどノウハウは蓄積されますし、探偵事務所によっては依頼者のプライバシーを侵害しない範囲で解決実績を掲載しているところもあります。
とりわけ、素行調査に関する実績が豊富な事務所を選べば、より確実といえるでしょう。
他にも「一般社団法人 日本調査業協会」や「一般社団法人 日本探偵業協会」といった業界団体への加入も、確実とまでは言えませんが、一定程度信用性を高めてくれる要素といえます。
参考:一般社団法人 日本調査業協会
参考:一般社団法人 日本探偵業協会
参考:一般社団法人 探偵協会